日本には、お歳暮・お中元の習慣がありますね。毎年、何を贈ろうかと悩んでいらっしゃる方も少なくないと思います。たとえば、いつもお世話になっている上司、出世のカギを握っていそうな上司や上役、根回しをしたいと思っている関係のお偉いさんには、立場が弱いこちらが無理をしてでも、気に入ってくれそうな高価なものを・・・という風潮がどこかには必ずあるようですね。まるで。ドラマのワンシーンのようですが、実際、そういう事実があるからこそ、ドラマにもなっているのでしょう。さて、このお歳暮・お中元の習慣ですが、昔はどうだったのでしょうか。昔の常識としては、目上の者に対して、あまりにも分不相応な高価な金品を贈るということは、「身のほど知らずで生意気」である、というふうに受け取られてきました。そこで、このように言われてきたのです。「上には薄く、下には厚く」。つまり、「上司なら、それ相応の給料もあり、財産もあり、目利きもできるだろう。自分のような立場のものが選んだものなどお気に召すわけがない」という、むしろ「謙虚な姿勢」でいたものです。また、上役側から見た時には、「これから、子供も大きくなり、教育費や食費など色々大変な時期に差し掛かるだろう。それに引き換え自分は、子も独立して多少余裕もある。部下には手厚くしてやらねば」という「親心」の精神があったわけですね。現代においては「部下」ならば、「無理をしてでも」という切羽詰ったものではなく、「相手の好み」に合ったもので分相応な値段のもの、あるいは、プレミアものを自分の予算に合った値段分だけ贈る、という工夫が好ましいといえます。